夏子の酒の物語!その2

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さて夏子の酒物語の第2弾です。
兄との再会を果たした夏子は、
兄の身体に大きな異変があるのを
感じ取ります。
それでも久しぶりの兄妹の会話で、
兄は、日本一の酒を造る志を語り
ます。
そのためには、幻の酒米といわれる
龍錦の種籾を手に入れなければなら
ないと、無理をした事で、身体に
負担がかかったという事ですが、
兄の酒造りへの情熱を見た夏子は、
兄に対して、強く憧れます。

とまあこれが前回のあらすじでしたが、
夏子の兄康男が、龍錦による酒造りを
目指しているのにも関わらず、この
時点では、種籾は見つかっていない
のです。
つまり兄は、まだ身体に無理をさせる
事になるわけです。

さてそんな不安を持ったまま夏子は、
その日の夜蔵に入り、遅くまで仕事を
している、杜氏の「じっちゃん」に
声をかけ、別の部屋で兄の身体の
本当の状態を聞く事になります。

その時の会話を少しだけプレイバック
します。「」内のセリフのみ引用です。

まずは、ひさしぶりに会った夏子に
利き酒をしてもらおうと、別々の
酒を、おちょこに用意したじっちゃんの
期待通り、ことごとく銘柄を当てて
みせる夏子に、じっちゃんが感嘆
したところからです。
まずはじっちゃんのセリフから交互に
一行空きで夏子のセリフと変わります。

「う~む」

「間違ってなかった?」「よかった
ちょっと自信なかったの・・・」

「いや・・・生まれ持った才能と
いうべきか」
「夏子の利き酒の力はもうわし以上だ」

「そりゃじっちゃん仕込みですからね
でもあたしお酒のむの2年ぶりよ」

「フン 東京にゃアルコールのジャブ
ジャブ入ったインチキ酒しかねえわさ」
「そんなもんのむこたァねえ」

(これが、涙が止まらない漫画「夏子の酒」
で説明しました、偽物の添加物入りの
日本酒の事です)

(ここで急に深刻な表情になった夏子
が、じっちゃんに兄の身体の本当の
状態を尋ねます)

「・・・」
「じっちゃん知ってるんでしょ」
「兄さんほんとは肺炎なんかじゃ
なくて・・・」
「・・・ガンよね?」

(じっちゃんはそれには答えず、深刻な
表情で語りはじめます。もちろん否定を
しないという事は、ガンだという事を
認めている事になるわけですね。)

「なあ夏子」
「おまえのその力・・・専務に貸して
やることはできんか・・・」

(夏子の力とは天賦の才能である、
酒を味わう味覚の事です。また
じっちゃんにとっての専務とは
将来蔵を継ぐ事になる兄康男の
この時点での役職の事です)

「兄さん・・・あとどれくらいもつの?」

「この蔵で・・・」
「夏子と専務と力をあわせてなあ・・・」

(勝手に話したまま、じっちゃんは
うつむいてしまいます。
聞きながら、夏子も大粒の涙がどんどん
溢れ出て来ます)

「・・・まぼろしの米見つけるん
でしょ?」
「日本一のお酒造るんでしょ・・・?
兄さん・・・・・」

「専務は・・・医者から酒を禁じられ
とる」
「ヘンなセキのおかげで、蔵の中にも
入れん・・・」
「長く持って1年だそうだ」

(この後、蔵の天井裏部屋に祀って
ある松尾様という神棚に向かって涙を
流し祈る夏子に、じっちゃんは慰めの
言葉をかけますが、やがて夏子は泣き
崩れてしまいます。
この松尾様というのは、京都にある
松尾大社というお酒の神様が由来に
なっていて、毎年全国の酒蔵またまた
酒造りに関わる人らによって詣で
られる、神社の事です。私の自宅から
1時間くらいで行けますので、何度か
行ったことがあります。嵐山の近く
でもあります。)

そして翌日また仕事のために朝から
、東京へ戻るという夏子に、社長
である父親は、また怒鳴ります。
しかし、その姿が逆に兄の身体の
深刻さをあらわしていると夏子には
思えました。

さて東京に戻る夏子を一人見送りに
やつて来た兄康男が、夏子に土産にと
実家の酒「月の露」を渡します。

さて兄と妹の最後の会話をまた再現
しておきます。夏子のセリフから
また一行空きで、康男のセリフと
交互に替わります。

「あたしまたすぐ帰ってくるたくさん
休暇とって・・」

「ああ待ってる」
「いい男見つけたら報告しろよ」

「ばかね」

「かんたんに許すんじゃねえぞ」
「おれが決めてやるからよ」

(なんだか、いつまでも頼りに
なる感じの兄をまぶしそうに夏子は
見つめます。そしてとうとう、電車
が動きはじめます。ここからは
二人とも叫ぶような大声です)

「にいさん!!」

「夏子!秋に戻ってこい!」

「走っちゃだめ!!」

「刈り入れの頃だ
おまえに見せてやる」
「龍錦がうちの田んぼに実っている
ところをさ!!」

「わかったわ兄さん!!」
「あたし・・・あたし・・・」

「夏子!黄金色の稲穂がこう!」
「一面にパァーッとだぜ!」

(電車の窓から身を乗り出して手を
振る夏子が見た兄の姿は、手を大きく
広げる姿でした。・・・そしてこれが
最後の兄の姿となってしまったのです。
ちなみに上の画像はその時のシーンの
兄康男を描いてみたものです)

“「」内出典:「夏子の酒」
尾瀬あきら著
       講談社漫画文庫刊”

もう勘の良い方は、夏子がやはり
戻って来て酒造りをするようになると
わかっているでしょうね。

しかし、次回はまた東京に戻り夏子は
コピーライターを目指して奮闘する
事になります。
次回は、その東京でのシーンになります。

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無為あんみん〜天衣無法ブログ〜

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